リアルタイム動画像処理ライブラリにおける入力の重要度を考慮した処理量調整手法

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松永 拓也, 大平 真司, 津邑 公暁, 松尾 啓志 : "リアルタイム動画像処理ライブラリにおける入力の重要度を考慮した処理量調整手法", 信学技報 (SWoPP2013) ,pp67--72 (Jul. 2013)

Abstract

汎用計算機の高性能化と価格低下により,今後汎用計算機上でリアルタイム動画像処理システムが盛んに開発されることが予想される.しかし,汎用OS 上でリアルタイム動画像処理に必要なCPU リソースを常に確保することは困難である.そこで我々は,擬似的にリアルタイム性を保証する動画像処理ライブラリRaVioli を提案している.RaVioliでは画素とフレームレートをプログラマから隠蔽することで動的な解像度変動を可能にしている.そして利用可能なCPUリソース量に応じて解像度を変動させ処理量を調整することで擬似的にリアルタイム性を保証している.しかし,解像度を低減させすぎるとプログラマが期待する処理結果が得られない場合がある.この問題を解決するために,本稿では新しい処理量調整手法を提案する.提案手法では,動画像フレームをいくつかの部分フレームに分割する.そして,各部分フレームはそれぞれ独立して適切な解像度に自動調整される.